初めての編み物 Vol.2 ライター及川壮也さん
Share
ロンドンで靴づくりを学び、帰国後はファッションブランドでPRとして活躍。
現在はフリーのライターとして活動する傍ら、ステテコの普及活動や専門学校でファッションカルチャーを教えるなど、幅広い分野でご活躍されている及川さん。高校生のお子さんを持つお父さんでもあります。
及川さんとインタビューアーの吉田とは、かつて同じブランドで働いていたことがきっかけで出会いました。
当時からあらゆる分野に興味を持ち、知識も豊富な方という印象が強く残っています。
その後、お互いにフリーランスとして活動する中で、時に仕事をご一緒しながら交流を深めてきました。
そんな及川さんが、ふとした会話の中で口にした “ いつか編み物やってみたいんだよね ” という一言。
言いましたね……ならば。と、その言葉を心のメモに大きく刻みました。
近年、編み物を楽しむ男性の姿も少しずつ見られるようになってきました。
けれど、その楽しさはまだまだ広がっていく可能性を秘めていると感じています。
もっと自由に、もっと自然に、男性にも編み物を楽しんでほしい。
そこで今回、及川さんの “ はじめての編み物 ” として、KOGANEのカシミヤのマフラーに挑戦していただきました。
編み始めの戸惑いから、少しずつ手が慣れていく過程、そして編み上がったときの表情まで、その一部始終を取材させていただきました☺
及川さんと見守る奥様も一緒に挑戦
編み始めは昨年9月の後半。
及川さんのご自宅にお邪魔し、マフラーに必要な作り目と、メリヤス編みの表&裏編みから一緒にスタートしました。
いざ針を持つと、思うように動かない指先。
編み地の構造が理解できず、しばし呆然とする及川さん。
苦戦しながらも、初日はなんとか数段を編み上げて終了しました。
及川さんからのSOS!
その後は、お仕事の合間や休日に少しずつ編み進めていただきましたが、トラブル続出。
目が落ちる、ねじれる、増える、減る、さらには糸が切れてしまうことも。
ありとあらゆる難関が、及川さんの前に立ちはだかりました。
なかなか直接会って編み物時間を共有できなかった私たちは、トラブルが起きるたびに写真を送っていただき、こちらからは直し方の動画を撮って送る、というやりとりを重ねました。

美しすぎる編み目!
送られてくる画像を見るたびに驚かされたのは、編み目の美しさでした。
ひと目ひと目、同じテンションになるよう丁寧に糸を引いている、と及川さん。
その言葉どおり、整った編み地がそこにはありました。
段数を重ねるうちに、少しずつ “ 楽しむ余裕 ” も生まれてきたといいます。
ラジオを聴きながら、音楽を流しながら、ときには考え事をしながら。
最後の2か月ほどは、“ 編む時間そのものが心地よかった ” と話してくださいました。
正確には計っていませんが、マフラーに費やした時間をざっくり計算すると約624時間とのこと。
624時間 ÷ 24時間=26日。
丸26日間に相当する時間を、この一枚に注いでくださいました。

完成!!!本当にお疲れ様でした!!!
そして、ご自身で編み終えたマフラーを初めて首に巻く瞬間。
カシミヤのなめらかな肌触りに思わず感動する及川さん、
“ 初めての編み物で、カシミヤ100%を編めるなんて本当に贅沢ですね ” と言っていただきました。

ご自身で編み上げたマフラーとお出かけ
編み始めた頃は、誰かへのプレゼントにしたいと話していた及川さん。
“ ひと目ひと目に想いが重なりすぎて、これは自分用にします ” と笑っていました。
次回は及川さんへのインタビュー、編み物に興味が湧いたきっかけや実際のマフラーを編み上げるまでどんな時間だったのかを赤裸々にお話ししていただきます☺
Text & Photo:Satoko Yoshida
