KOGANEの糸について(前編)

前回、私たちのルーツである小金毛織株式会社についての記事を投稿いたしました。

今回はKOGANEの糸についてご紹介させていただきたいと思います。

完成までの過程や各素材の特徴など、皆様がKOGANEの糸に親しみを持っていただける様にお伝えしていきますので、よろしくお願いいたします!

 

小金毛織株式会社は、主に厳選した天然素材を使用して、空気を含ませながらゆっくりと紡いでいく”紡毛紡績”という製法で糸を作っています。

素材の柔らかさや風合い、空気を含んだ軽やかさが魅力の糸は、様々なブランドさまでもご愛用いただけている確かな糸です。もしかしたらニット製品として既に皆様のお手元にいるかもしれません。

 

そんな糸に手を加え、KOGANEの手芸糸として皆様へお届けしています。

 

KOGANEの糸作りはまず、素材選定から始まります。

" 素材を編む "のコンセプトに沿った素材を小金毛織の資料からピックアップして選定していきます。ローンチでご提案している4素材は、カシミヤやヤク、ブルーフォックスなど、市場に多くは出ていない素敵な素材を、ぜひ皆様の手で編んでいただきたい!という想いと、上質な素材たちが手芸糸になったらどんな姿に変わるのか見てみたい!という私たちがワクワクしたことが決め手となり、決定しました。様々な角度から糸をみて皆様への想いや自身の想いを乗せて考案しています。

 

素材が決まり、続いて糸の太さや風合い、色目を選定をします。

ローンチでご提案している4素材の糸ですが、実は本来、超極細や極細くらい細い糸なのです。その糸をどのくらいの太さにすれば、心地よい風合いで素材を楽しめるのかを、糸を11本束ねて撚り合わせていき、検証しました。

撚っては編み、撚っては編み…を繰り返してバランスのとれた糸をご提案することが実現しています。

また、見た目でも楽しんでいただけるようにシンプルな色から、ポップでカラフルな色までバリエーションに富んだ色目をつけています。完成して着用している姿をイメージした時に気分が上がる色だと編むのもより楽しくなりますよね。そんな気持ちにしてくれるような糸をご提案していきたいです。

 

 こうして、KOGANEの糸の大枠が決まったら最後の風合い出し工程に進んでいきます。

紡毛紡績糸は、紡績油というものが付着したまま糸になっています。編み立てた後に”縮絨”と呼ばれる洗い工程で紡績油を落とし、素材本来の風合いを出していくことが必要となります。縮絨工程を行わないと風合いが出ず、さらには糸から紡績油が滲んできてしまう…といった問題も発生することも。

KOGANEがお届けする糸は、糸の状態で縮絨しています。触り心地の良い風合いで、紡績油も落ちている糸なので、そのまま編んでいただき、ご着用できます。

特に、風合い出しの部分にはこだわり、何度も試行錯誤しながらベストな風合いを目指して糸作りをしています。触れた時に素材の良さが伝わる糸、ぜひ皆様の手で実感していただければ幸いです。

こうしてKOGANEの糸は完成していきます。

今後、新たな素材の糸や太さの違う糸をご提案できるように日々、糸開発をしていますので、乞うご期待ください!

 

糸作りの過程を想定以上に語ってしまいました…(まだまだ語り足りないですが。)

今回お伝えできなかった各素材の特徴は後日、KOGANEの糸について(後編)にてお届けさせていただきます!

 

それでは

編み物のある、よい暮らしを。

 

Text : Mitsu

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